【6月18日 AFP】ギリジャ・プラサド・コイララ(Girija Prasad Koirala)首相は、直接統治の問題などで苦境に立つギャネンドラ(Gyanendra)国王に対し、11月に実施される憲法制定議会選挙を前に退位するよう進言している。国営ネパール・テレビ(Nepal Television)が17日に伝えた。

 同テレビ局はコイララ首相が「わたしはギャネンドラ国王に対し、国王とパラス(Paras)皇太子が選挙前に退位すれば、権限を弱めた王制という構想の実現もあり得ると明言した」と語ったと報道。さらに「そうしなければ、選挙後に王制を廃止する」と述べたという。

 選挙では、ネパールの憲法を改正し、王制の今後を決定する組織が選出されることになっている。

 ギャネンドラ国王は直接統治を導入していたが、元ネパール共産党毛沢東主義派(Maoist)の反政府勢力や、非主流派の政党らが主催した一連の大規模な抗議行動により、直接統治には2006年4月に14か月で終止符が打たれた。(c)AFP