【6月5日 AFP】コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は4日、米国によるミサイル防衛システムの東欧配備をめぐる問題で、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対し、相互防衛において米国と同盟国を分かつことは不可能と主張した。

 ライス長官はパナマで行なわれている米州機構(Organization of American StatesOAS)の総会の合間に発言し、「米国の安全保障と欧州における同盟国の安全保障は不可分」と主張した。

 ライス長官はまた「欧州諸国を脅威にさらすことは誰にとっての有益にもならない」とし、「米政府はロシア政府を敵と見なしておらず、またロシア側も米国を敵と見なさないでほしい」と訴えた。

 さらに、米政府とロシア政府は核拡散、イラン、北朝鮮、またテロなど、あらゆる問題に対し協力し合っていると強調。

 同長官は「これは1987年ではなく、2007年の問題だ」と述べ、「これは旧ソ連の問題ではない。われわれはかつて米国と旧ソ連がお互いについて言っていたような発言を止める必要があり、また米国とロシアがまったく別の時代にいるということを理解しなければならない」と強調した。(c)AFP