【5月30日 AFP】国連(United NationsUN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-Moon)事務総長は29日、ダルフール(Darfur)への平和維持部隊の派遣を確実にするため、時間的猶予を求めた。同日、米政府はスーダン政府への新たな国連安全保障理事会(UN Security Council)の制裁決議案採択を強く要求した。

 潘事務総長は、ダルフールへのアフリカ連合(African UnionAU)と国連平和維持軍の合同部隊派遣について、スーダン政府を説得したい考えで、記者団に対し「もう少し時間が必要」と明らかにした。潘事務総長は米政府に対し制裁措置の延期を求めていた。

 同日先刻、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領はコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)国務長官に対し、スーダン政府に対する経済制裁強化に向けた国連の制裁決議、スーダンへの武器禁輸措置の拡大、およびダルフール上空の軍事飛行の制限をするよう指示したと発表。

 またブッシュ大統領は、ダルフールでの「大量虐殺」をめぐってスーダン政府に対し米国による制裁を強化を宣言、より厳しい制裁措置として新たに石油輸出会社を含む31社との貿易および金融取引を停止すると発表している。(c)AFP

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