【北京/中国 5日 AFP】中国の国会に相当する第10期全国人民代表大会(全人代、National People’s Congress)第5回会議初日の5日、温家宝(Wen Jiabao)首相は中国共産党幹部の生活様式について「無駄使いが多く、ぜいたくで、容認できないもの」と厳しく批判した。

 活動報告の中で、政府による不正の抑制策に関する新方針を発表した温首相は幹部らに対し、ゴルフコース開発への関与や豪華な政府関連施設の建設、娯楽関連への支出などは今後一切許さないと迫った。

 また、実業界や不動産業界有力者の利権のために行われている一般民間人からの土地収用に関しても、2007年を通して追及されるだろうと述べ、「土地収用・徴用、一般住宅の取り壊し、事業組織の株式会社化、環境保護などの面で、人民の利益に危害をもたらす行為を是正するために、懸命に努力していく」と決意を表明した。

 経済成長を続ける中国国内で、党幹部らの不正問題は世論の不満を引き起こしている最大要因のひとつ。政府は毎年、不正追放を最優先課題に掲げている。

 しかし、温首相は取り組みの甘さを追及。全国の共産党幹部らは本来、国民を代表しているにもかかわらず、その犠牲の上にぜいたくな暮らしをしていると断罪し、共産党内での不正防止と制裁措置の強化を誓った。

 写真は全人代初日の5日、北京の人民大会堂前で代表らの到着を待つ接待係の女性たち。(c)AFP/Peter PARKS

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