【ハルツーム/スーダン 3日 AFP】中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席は2日、首都ハルツーム(Khartoum)でオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)大統領と首脳会談し、ダルフール(Darfur)紛争の平和的解決へ向けた支援を表明した。

 胡国家主席はバシル大統領に対し「ダルフール和平、地域の安定性、人々の生活水準向上のために、アフリカ連合(AU)と国際連合(UN)は建設的な役割を果たさねばならない」と語った。同時に「中国政府はスーダン政府、AU、国連その他ダルフール問題の解決に取り組む各国の努力を高く評価する」と語った。国営の国際放送(China Radio International)が伝えた。

 胡主席は、経済支援と引き換えにスーダン政府にダルフール地方への国連平和維持部隊の受け入れを迫るよう求める国際社会の要請には言及しなかった。AU諸国が派遣した平和維持部隊は紛争収拾に失敗している。

 胡主席はダルフール問題を解決するために必要な原則として、1)スーダンの主権、地域的一体性の尊重、2)同問題の平和的解決へ向け、対等な立場で対話と協議を行うことの2点をあげた。

 両首脳会談後、ダルフール問題を平和的に解決するための支援として、使途を限定しない4000万元(約6億2424万円)の資金援助と物資提供を表明している。

 写真は2日、ハルツームの空港前でスーダンの伝統的音楽と国旗で胡主席を歓迎する人々。(c)AFP/ISAM AL-HAJ