【ソウル/韓国 18日 AFP】18日付の報道によると、韓国政府は自由貿易協定(FTA)の締結を目指し、米国の反ダンピング関税の見直し要求を撤回したもよう。

 反ダンピング関税の見直しは、8か月前にFTA交渉が開始して以来、韓国政府が最も重要な要件としてきた問題。

 ハンギョレ紙(Hankyoreh)が政府から議会に提出された機密文書の内容として報じたところによると、交渉の時間切れが目前に迫ったことから、関税見直し要求の撤回に踏み切ったとみられる。これにより米国側の譲歩を引き出し、他の分野での交渉成立を目指す狙いと見られている。

 聯合ニュース(Yohhap)はこの機密文書からの引用として、「(関税見直し要求の撤回は)医薬品規制緩和問題の解決には直結しないと思われるが、ほかの分野での交渉にプラスとなるものと考えられる」と報じている。

 第6回米韓FTA交渉は、反ダンピング関税の見直し、ならびに医薬品規制緩和を主要な議題として、15日から19日までの日程でソウル(Seoul)で行われている。

 写真はソウルで18日、米韓FTA会議場の周辺で反FTAのデモを繰り広げる市民。(c)AFP/JUNG YEON-JE