【7月25日 AFP】サッカー日本女子代表は25日、ロンドン五輪1次リーグ初戦のカナダ戦を迎える。

 アジアの強豪なでしこジャパンは、2011年の女子サッカーW杯ドイツ大会(FIFA Women's World Cup 2011)決勝でペナルティー(PK)戦の末に米国を下して優勝を飾り、女子サッカーの秩序を覆した。なでしこたちは、史上2か国目となるW杯と五輪の2冠達成を目標にしている。

 親善試合で米国とフランスに敗れるなど、最終調整で問題を抱えているなでしこは、英コヴェントリー(Coventry)でカナダと行われるグループF第1戦で勝利を渇望している。

 6月に行われた米国との親善試合では1-4で敗れ、19日にはフランスに0-2で黒星を喫したなでしこは、五輪に向けての準備を不調なまま終えた。

 元女子日本代表監督の鈴木良平(Ryohei Suzuki)氏は、W杯ドイツ大会優勝で得た名声に惑わされてサッカーに対する集中力が欠けていると指摘しており、この2度の敗戦はそれを強調する結果となった。

 北京五輪では4位に終わったなでしこだが、グループリーグではくじ運に恵まれ、カナダ、スウェーデン、南アフリカと同組に入った。スウェーデンと南アフリカも、25日に同じコベントリーで初戦を行う。

 日本女子代表の佐々木則夫(Norio Sasaki)監督は「北京五輪では4強の国で唯一メダルを獲得できなかった。北京の後から、われわれの目標は2012年にメダルを勝ち取ることになった。W杯ドイツ大会では優勝したかもしれないが、目標はまだ変わっていない。本当に金メダルが欲しい」とコメントした。

 一方、米国はW杯ドイツ大会の準決勝で勝利したものの、急速な改善をみせているフランスと初戦で当たる。2004年アテネ五輪決勝ブラジル戦の延長戦で勝ち越しゴールを挙げ、米国に金メダルをもたらした同国代表のフォワード(FW)を務めるアビー・ワンバック(Abby Wambach)は、チームがW杯ドイツ大会での屈辱を果たそうと意気込んでいることを明かした。

 北京五輪では大会直前に骨折し、欠場を余儀なくされたワンバックは「負けることほどモチベーションが上がるものはないと思っているわ」と話し、「W杯では優勝に近づいたのに、サッカーの試合で、サッカーの大会で、これ以上はありえないというくらい劇的な形で負けてしまった。それが火に油を注いだわ。どのようなな形でも優勝したい」と締めくくった。(c)AFP/Rob Woollard