【7月25日 AFP】ブラジルを訪問中のローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王(76)は24日、サンパウロ(Sao Paulo)州のアパレシーダ大聖堂(Shrine of Our Lady of Aparecida)で、南米では就任後初となるミサを行った。

 法王は大群衆を前に、金銭や権力などの「はかない偶像」に充足感を求めることへの戒めを説いた。大聖堂前には、冷たい雨をものともせず法王を歓迎しようと20万人を超えるカトリック教徒が集まった。

 3月に南米出身者初のローマ法王に就任してから初めてとなる外遊をこなすフランシスコ法王は、1週間にわたって開催されるカトリック教会の祭典「世界青年の日(World Youth Day)」に参加するため、22日にブラジル入りした。

 全世界で12億人とされるカトリック教徒の40%は南米地域に集中しているが、ブラジルでは信者の数が徐々に減少する一方、福音主義のキリスト教徒が増加している。カトリック離れの背景には、聖職者による未成年者への性的虐待やバチカンの資金洗浄など相次ぐスキャンダルがある。(c)AFP