【7月24日 AFP】ブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で23日、地下鉄2路線が電気系統の故障により2時間にわたり運休し、同日開催されたカトリック教徒の大規模な集会へと向かう信者らの足に混乱が生じた。現在、フランシスコ(Francis)・ローマ法王が訪問中の同市では警備上の不手際が相次いでおり、当局は対応に追われている。

 市内の地下鉄が運休した影響により、同日、カトリック教会の祭典「世界青年の日(World Youth Day)」のミサが行われるコパカバーナビーチ(Copacabana Beach)を目指す多くの信者らがバスへと詰めかけ、またわれ先にとタクシーを探した。中には徒歩で目的地へと向かう人もいた。ただ市の中心部にある駅の近くでは、歌ったり笑みを浮かべたりしながら上機嫌でビーチへの移動手段を思案している信者らの姿が見られた。

 22日の法王到着の際には、厳重な警備体制が敷かれていたにもかかわらず、法王が乗る車に殺到した人々が車両の窓から法王に触れてしまったことから、地元当局は警備態勢の見直しを迫られている。

「世界青年の日」の開催と法王の訪問は、2014年W杯ブラジル大会(2014 World Cup)、そして2016年のリオデジャネイロ五輪開催地としての同国の能力を推し量る良い機会と考えられている。

 一方、軍当局によると、法王が訪問する予定のサンパウロ(Sao Paulo)州にあるアパレシーダ大聖堂(Shrine of Our Lady of Aparecida)では21日、駐車場のトイレの中から手製の爆発物が見つかっている。爆発物は同日中に処理された。軍関係者がAFPに語ったところによると、見つかったのは小規模の爆発物で発見現場は法王や信者らが立ち入るような場所ではなかったという。(c)AFP/Laurent THOMET