【3月12日 AFP】突然の退位で世界を驚かせた前ローマ法王、ベネディクト16世(Benedict XVI)の後継者を選ぶ会議「コンクラーベ(conclave)」が、バチカンのシスティーナ礼拝堂(Sistine Chapel)で12日に始まる。最有力候補としては、いずれも影響力の強い大司教区を率いるイタリアとブラジルの枢機卿などが挙げられている。

 世界中からバチカンに集まった投票権を持つ115人の「枢機卿選挙人」は11日、新法王が直面する課題や法王候補について話し合う最後の討議を終えた。翌12日にはコンクラーベのためにシスティーナ礼拝堂に入り、外界と遮断される。

 バチカン(法王庁)内部の情報筋によれば、最有力候補はイタリア・ミラノ(Milan)大司教のアンジェロ・スコラ(Angelo Scola)枢機卿だが、新法王に選ばれるために必要な3分の2の枢機卿の支持を得るには至っていないという。一方、ブラジル・サンパウロ(Sao Paolo)大司教のオディロ・シェレル(Odilo Scherer)枢機卿はカリスマ性を持ち、中南米出身の枢機卿では最有力とされている。(c)AFP