【11月21日 AFP】イエス・キリスト(Jesus Christ)の生涯を記したローマ法王ベネディクト16世(Pope Benedict XVI)の著作「Jesus of Nazareth: The Infancy Narratives(ナザレのイエス:その幼少期)」が21日、発売される。

 法王庁が20日明らかにしたところによると、ベネディクト16世の本名、ヨゼフ・ラッツィンガー(Joseph Ratzinger)名で出版された同書はキリストの幼少期について記したもので、「ナザレのイエス」3部作の完結編。ベネディクト16世が、バチカン教理省(Congregation for the Doctrine of the Faith)の長官だった2003年から書きためていた。全147ページで、初版は9か国語、約100万部が発刊される。
 
 バチカンのフェデリコ・ロンバルディ(Federico Lombardi)広報局長は記者会見で、ローマ法王は「本作に大きな情熱を注ぎ、自由時間の全てをその完成に捧げてきた」と語った。

 本名での出版ということは、本作が絶対的なカトリックの教義に関する著書ではなく学術書であることを意味している。

 第1巻「From the Baptism in the Jordan to the Transfiguration(ヨルダン川での洗礼から変容まで)」と第2巻「From the Entrance Into Jerusalem to the Resurrection(エルサレム入城から復活まで)」は、それぞれ2007年と11年に出版されている。(c)AFP