【4月18日 AFP】ローマ法王ベネディクト16世(Pope Benedict XVI)は17日、復活祭の1週間前にあたる「枝の主日(Palm Sunday)」のミサで、「科学技術を超越した神の顔を追い求めよ」と信者らを戒めた。

 枝の主日は、キリストが処刑前にエルサレム(Jerusalem)に入城した日を記念するもの。

 ローマ法王は、バチカンのサンピエトロ広場(St Peter's Square)に集まった信者らに向かい、「神の高みにまで心を引き上げるには、われわれはあまりに弱すぎる」と語り、その高みまで引き上げられるためには「きれいな手、純粋な心、うそを拒否して神の顔を追い求めること」が必要だと説いた。

 さらに、こうした態度によってのみ、科学技術の発展は人類の進歩に貢献すると指摘。「人類は多くのことを成し遂げた。空を飛び、地球の裏側にいる人びとのことを見聞きしたり、彼らと話したりできるようになった。だが、われわれを引きずり下ろそうとする重力は今なお強大だ」「われわれにはまだ限界もある。この数か月、人類に多大な苦しみをもたらした大災害についても、考えなければならない」などと述べ、「われわれは神を求める時代に生きているのかもしれない」と祈りを捧げた。(c)AFP