【12月5日 AFP】インド南部で、高さ9メートルの寺院から赤ちゃんを投げ落とす奇祭が行われていることについて、州当局は4日、この祭りを禁止する方針を示した。

 インド南部カルナタカ(Karnataka)州の農村地域では、12月の第1週にヒンズー寺院の頂上から赤ちゃんを投げ落とす伝統行事が行われている。赤ちゃんは寺院の下に集まった群衆が広げた布にめがけて投げ落とされ、群衆は歌い、踊り、赤ちゃんを受け止める。この伝統行事は、赤ちゃんに健康と長寿をもたらし、一族繁栄の御利益もあるのだという。

 今年も州都バンガロール(Bangalore)から600キロ離れたBijapurで2日、数千人がつめかけてこの伝統行事が行われた。

 しかし、数百年続いたこの伝統行事に地元当局が「待った」をかけた。

 BijapurのR. Shantharaj副管理官は、AFPの電話取材に「この地区には来たばかりなので、この異常な儀式についてはまったく知らなかった。赤ちゃんにとってゾッとするような非人道的な儀式だ」と述べ、「次回からこういったことが起こらないようにしたい」と語った。

 政府の児童人権監視当局のカルナタカ州委員会は、Sri Santeswar寺院の僧らを呼び、今年200人の赤ちゃんを投げ落としたことについて説明を求める予定だという。(c)AFP