【5月15日 AFP】ローマ法王ベネディクト16世(Pope Benedict XVI)は14日、キリスト教の聖地イスラエル北部ナザレ(Nazareth)を訪問し、約4万人の信者を前に、憎しみあうのをやめ、平和に生きるよう呼びかけた。

 今回のミサは、8日間にわたる中東歴訪で最大規模となった。法王は信者を前に、数十年にわたる対立をやめ、3つの主要な宗教によってあがめられている土地を共有し、平和に生きるよう呼びかけた。

 受胎告知教会(Basilica of the Annunciation)では、ユダヤ教の指導者Alon Goshen-Gottstein師が、前日法王のために作曲した平和の歌を歌った。法王は立ち上がって英語でにこやかに歌を口ずさみ、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の指導者たちと手を握りあった。

 その後、法王はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と会談。首相は法王に対し、イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領の「イスラエルは地図から抹消されるべき」との発言を非難するよう求めた。

 法王は15日に帰国する。(c)AFP/Albion Land