【5月3日 AFP】タイで入門したての同性愛者の仏僧らに、口紅をつけたり、僧衣をきつく締め付け気味に着るなど派手な態度を慎むよう、高位の僧侶がマナーを教えることになった。

 僧侶らによると、眉毛を抜いて弓形に整えたり、ハンドバッグ片手に腰を大げさに揺らしながら歩いたりと、伝統的な仏教の教えを傷つける新人の僧の例が多数、報告されている。

 今月からこうした若い同性愛者の僧たちに、作法の授業を行おうとしている僧侶は「彼らに作法を教えることの目的は、(僧として)どう振る舞い、話し、食べ、衣を着ることが適切かを教育すること。ちゃんと歩けない僧がいたり、口紅をつけてる者、ましてや性行為にふけるものまでいるのは、非常に大きな懸念材料」だと語る。

 しかし、この僧侶によると、僧たちの寝所の一角で性行為を行っていた場合は追放されるが、同性愛自体は禁じられていない。「そうでなければ、半数以上は破門される」というほど多いようだ。

 作法の授業の第1回目は、タイ北部のチェンライ(Chiang Rai)県にできた同国初の仏僧養成学校で、120人の新入学生を対象に行われる。「この1年目が終われば、派手な行動をしていた新入生の少なくとも70%が、敬われるような僧となるだろう。彼らに良い僧侶になることを望むならば、われわれが若いうちに教育しなければならない」と新授業に期待する。

 ほかの寺院や宗教学校でも近い将来、このコースの導入を計画しているという。(c)AFP