【4月26日 AFP】サウジアラビアで、信徒に礼拝を呼びかけるモスク(礼拝所)のスピーカーが、周囲のモスクのスピーカーと競い合うあまり音量がどんどん拡大しているという問題が起きており、当局が音量の大きすぎるスピーカーの規制を開始した。サウジアラビアの国営サウジ通信(SPA)が25日、伝えた。

 イスラム問題・寄進財産・布教・指導省の調査官は、サウジアラビア西部の都市Bahahのモスク45施設からスピーカー100個を撤去させた。あまりにも音量が大きく、周囲のモスクの放送をかき消していたためだという。

 礼拝の呼びかけは、1日5回の礼拝をするイスラム教徒にとっては人生の一部となっている。

 多くのモスクは、モスクに行くことのできない信徒が自宅や路上で聴くことができるように、スピーカーでイスラム教イマーム(指導者)の説教を放送する。

 しかし、指導当局によると、5キロ先でも聞こえるようなスピーカーを設置するモスクもあるという。

 結果として、リヤド(Riyadh)やメッカ(Mecca)など、多くのモスクが密集してあるような場所では、互いに放送をかき消しあい、最終的にはモスクの中にいても放送が聞き取れないほどになってしまうこともあるという。(c)AFP