【1月15日 AFP】サウジアラビアのメディアが14日伝えたところによると、同国のイスラム教最高指導者がこのほど、たとえ10歳の少女の結婚であっても、シャリーア(Sharia、イスラム法)は認めているとの見解を示した。
 
 同国の高位聖職者評議会議長を務めるアブドルアジズ・シェイフ(Abdul Aziz al-Sheikh)師は、12日夜の説教で、「シャリーアが15歳未満の女性の結婚を禁じているというのは間違いだ。10歳や12歳でも結婚する資格はある。彼女たちが若すぎると批判する者は、少女たちに不正義を働いているのに等しい」と述べた。

 同国では最近、祖父と孫ほどに年の離れた男性と結婚した少女の例がいくつかメディアで取り上げられ、物議をかもしている。

 地元紙オカズ(Okaz)によると、同国ターイフ(Taif)の裁判所は12日、75歳の男性と結婚した11歳の少女の離婚を認める判決を下した。少女は父親の命令で持参金と引き換えに男性と結婚させられており、母親が裁判所に離婚申し立てを行っていた。

 一方、前年12月には、やはり父親の命令で58歳の男性と結婚させられた少女による離婚申し立てが、少女が思春期になるまで様子を見るべきとの理由で、ウナイザー(Unayzah)の裁判所に却下された。

 親が少女を強制結婚させる習慣に反対する同国の人権団体は、女性が結婚できる最低年齢を法律に明記すべきだと訴えている。(c)AFP