【10月7日 AFP】バチカンで5日から、約2000人が交代で7日間ノンストップで聖書全編を朗読する「聖書朗読マラソン」が開始された。最初の朗読者はローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)。この模様は国営イタリア放送協会(RAI)で中継されている。

 聖書朗読マラソンの会場となるローマ(Rome)のバシリカ聖堂には2000人あまりが集まり、旧約聖書の創世記から新約聖書のヨハネの黙示録まで、合わせて73巻を交代で朗読する。

 政界からは、フランチェスコ・コッシガ(Francesco Cossiga)、オスカル・ルイージ・スカルファロ(Oscar Luigi Scalfaro)、カルロ・アゼリョ・チャンピ(Carlo Azeglio Ciampi)ら元大統領3人のほか、終身上院議員で元首相のジュリオ・アンドレオッティ(Giulio Andreotti)氏など、そうそうたる顔ぶれが参加。複数の現役閣僚も名前を連ねている。

 芸能界からは、『ライフ・イズ・ビューティフル(Life is Beautiful)』でアカデミー賞を獲得した俳優で監督のロベルト・ベニーニ(Roberto Benigni)、ミケーレ・プラチド(Michele Placido)監督、盲目のテノール歌手のアンドレア・ボチェッリ(Andrea Bocelli)が参加する。

 イスラム教徒やユダヤ教徒も多数参加の予定だが、招待を受けたローマの大ラビ(ユダヤ教聖職者)のリッカルド・ディ・セーニ(Riccardo Di Segni)師は、「朗読会の趣旨には敬意を表する」としながらも、「カトリック的過ぎる」として、参加は辞退している。(c)AFP