アングリカン・コミュニオンの「ランベス会議」開幕、女性や同性愛者めぐり議論
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【7月17日 AFP】英南東部カンタベリー(Canterbury)で16日、世界各国の英国国教会系の主教が一堂に会するランベス会議(Lambeth Conference)が開幕した。英国国教会などから構成されるアングリカン・コミュニオン(Anglican Communion)は女性と同性愛者の役割をめぐって分裂の危機にあるといわれ、今会議でも激論の的になるとみられている。
ランベス会議は、10年に1度開催されるもので20日間にわたって行われる。今回は世界各地から約650人の主教が集まり、礼拝や神学、対話などについて集中的に討議を行う。
今回の会議では、ローワン・ウィリアムズ(Rowan Williams)カンタベリー大主教を頂点に全世界に約7700万人の信者がいるアングリカン・コミュニオンにおける女性と同性愛者の位置付けが議論の的となるとみられている。
アングリカン・コミュニオンの母体である英国国教会は先週、女性主教を容認する決定を下したが、これを受け、ケニアやナイジェリア、ルワンダ、ウガンダの主教を中心とするアングリカン・コミュニオンの約4分の1の主教が欠席している。
また、同性愛者であることを公言している米ニューハンプシャー(New Hampshire)州のジーン・ロビンソン(Gene Robinson)主教も欠席している。ロビンソン主教は、ランベス会議に招待されてはいないが、同会議関連の別の行事に出席するため、カンタベリー入りしている。
2003年にロビンソン主教が主教に選出された際、同性愛者の扱いをめぐるアングリカン・コミュニオン内のリベラル派と保守派との対立が表面化し、女性の扱いについての問題も加わり現在に至っている。(c)AFP/Shaun Curry