【6月10日 AFP】イスラエルのラビ(ユダヤ教指導者)が、キリンの肉と乳はユダヤ教の食事規定に即している食品(コーシェル)と宣言した。日刊紙イディオト・アハロノト(Yediot Aharonot)が6日、報じた。だが厳格なユダヤ教徒が「珍味」を食べる可能性は低そうだ。

 このラビは「キリンは、宗教的に清浄な動物であることを示すあらゆる証しを備えており、その乳が凝乳を形成することもこの見解を補強する」と述べた。

 バーイラン大学(Bar Ilan University)の研究者らがテルアビブ(Tel Aviv)近くのサファリパークのキリンを処理中に乳のサンプルを採取。研究者らはユダヤ教の教義通り、乳が凝乳を形成することを確認した。これは別の研究機関でも確認されたという。

 研究者らがこれらを確認した際に立ち会っていたこのラビは「キリンはコーシェルだ」と述べた。

 また、キリンはひずめが分かれており、反すうすることからも適しているという。

 一方、イディオト・アハロノトによると、サファリパークの主任獣医はラビの宣言にそれほど当惑しておらず、「だからといって明日からキリンの乳や肉のスープを飲むということにはならない。キリンは絶滅の危機にある動物だ」と語った。(c)AFP