【5月6日 AFP】マニラ(Manila)大司教ガウデンシオ・ロサレス(Gaudencio Rosales)枢機卿は5日、宗教行事において同性愛者が女性の聖人の扮装(ふんそう)をするのは聖母マリア(Virgin Mary)への冒涜(ぼうとく)であり、そうした行為を許した教会は罰せられなければならないと語った。

 フィリピンでは今月、カトリックの宗教儀式である「5月の花祭り」が開催されている。きらびやかな行列ゆえに観光の目玉となっているこの祭りでは、通常は地元の美人コンテスト優勝者がセント・ヘレナ(Saint Helena)などに扮(ふん)するが、枢機卿によると、同性愛者がその扮装をすることを許可した教区がいくつかあるという。

 マニラで会見した枢機卿は、そうした教区の司祭らを既に厳重注意したという。警告を無視した教区ではミサを禁止するとも語った上で、「同性愛者への差別ではなく、宗教行事の厳粛さを損ないたくないからだ」と強調した。(c)AFP