【12月31日 AFP】エジプトのカイロ(Cairo)にあるイスラム教スンニ派の最高宗教教育機関アズハル(Al-Azhar)機構は30日、性的暴行で妊娠した場合は「社会の安定」を維持するためにすぐ堕胎すべきだとの認識を示した。

 同機構は声明で「性的暴行を受け妊娠が判明した場合は、信頼する医師の許可を得たうえですぐに中絶しなければならない」とし、そうすれば「社会の安定」が維持されると述べた。

 NGO「Egyptian Centre for Women's Rights (エジプト女性センター)」によると同国では1時間に2人の女性が性的暴行の被害を受けている。同国の人口は約7600万人。

 性的嫌がらせが増加している原因として、失業の増加、高額な結婚費用、婚外性交渉が禁止されていることなどが挙げられる。

 同国では、母胎の生命や健康が危険にさらされている、または胎児に異常が認められるなど「必要」な場合以外の人工中絶は法律で禁止されている。(c)AFP