【12月4日 AFP】テディベアに「ムハンマド(Mohammed)」と名付けてスーダンでイスラム教侮辱罪に問われた英国人教師ギリアン・ギボンズ(Gillian Gibbons)さん(54)が4日、英国に帰国し、安堵(あんど)の言葉を口にした。

 ギボンズさんは、英国のイスラム教徒の上院議員2人の助けで大統領恩赦を認められた。この2人に付き添われ、3日夜にスーダンの首都ハルツーム(Khartoum)を発ってドバイ(Dubai)経由で英国に帰国。ロンドン(London)のヒースロー(Heathrow)空港に到着後、空港のVIPラウンジで緊急会見し「わたしは普通の中年小学校教師にすぎない。冒険を求めて出かけ、期待していた以上の冒険をしてしまった」と冗談交じりに話した。

 笑顔を見せながらも見るからに疲れた様子で、メディアでどれほど注目されたかは知らなかったが、自分の悪気のない行為がこれほどの怒りを買ったことは非常に恐ろしかったと言い、「自分が人々を怒らせてしまったかもしれないと思うと、ものすごく心をかき乱された」と振り返った。

 しかし、恐ろしい思いはしたが、スーダンや同国の人たちに対して怒りは感じていないと述べ、着任から間もないのに自分が担任していたクラスや同僚と離れなければならなくなったのは残念だと話している。

 英首相府によると、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相はギボンズさんの到着直後に電話で話をしたという。(c)AFP