【10月14日 AFP】非常事態宣言下にあるバングラデシュでは14日、ラマダン(Ramadan)明けの祭り「イード・アル・フィトル(Eid-al-Fitr)」を迎えたイスラム教徒が国の政局安定を願い祈りをささげた。

 首都ダッカ(Dhaka)のモスクでは、聖職者が5万人の信徒に説教を行い、「国の平和と繁栄のために祈りましょう。政治の確執は忘れ、よい国をつくる強さを持ちましょう」と訴えた。

 同国では、1月11日に大統領が非常事態宣言を発し、12日に政党政治から軍を後ろ盾とする暫定政権へと移行。総選挙も不正選挙の疑いで取り消しとなっている。

 バングラデシュでは、断食月の終わりを示す三日月が13日の夜まで観察されなかっため、ほとんどのイスラム国よりも遅くこの祭りを祝った。

 祭りを家族と祝うために大勢の人が実家に帰るため、国内の各都市は閑散とした様子を見せている。首都の人口の半分にあたる約600万人が、超満員のバスやフェリー、列車に乗って地方に帰省したとみられている。(c)AFP