【6月21日 AFP】小説『悪魔の詩(The Satanic Verses)』の著者のサルマン・ラシュディ(Salman Rushdie)氏(59)への爵位授与に対し、イスラム教国からの非難について、マーガレット・ベケット(Margaret Beckett)英外相は20日、英国が同氏への爵位授与によって人々を動揺させたことに対し謝罪。ただし、同氏への爵位授与が文学的功績によるものであることを強調した。

 同氏への爵位授与をめぐりイスラム教国で抗議デモが起きたことを受け、ベケット外相は「ラシュディ氏への爵位授与は同氏が生涯にわたって創作してきた文学作品に対するものだが、これを重く受け止めた人々に対し謝罪する」と陳謝。

 ロンドンで行われたベケット外相との共同記者会見で、ラシュディ氏への爵位授与ついて質問されたイラクのホシヤル・ジバリ(Hoshyar Zebari)外相は、「イラク政府の公式見解はないが、さまざまな方面でこの問題が悪用される可能性があると思われる」と語った。(c)AFP