「アーシューラー」、聖地で自責の行進が行われる - イラク
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【カルバラ/イラク 28日 AFP】街頭行進で、男たちが刀を使って自分の頭やむき出しの背中を傷つける。イスラム教シーア派(Shiite)の宗教行事、「アーシューラー(Ashura)」が今年も行われている。
アラビア語で「10番目」を意味するアーシューラーは、イスラム暦のムハッラム月の10日行われる行事で、680年にシーア派の聖地カルバラ(Karbala)で陰惨な死を迎えたイスラム教シーア派第3代イマームのフセイン(Hussein)師を追悼するもの。イスラム教預言者ムハンマド(Mohammad)の孫にあたるフセイン師は頭部を切断され、胴体はウマイヤ朝カリフのYazidの軍によって切断された。
シーア派の信徒らは、アーシューラーを最も神聖な日と考えている。追悼の行進では、黒色の衣装を身にまとった人々が手で胸を強打したり、背中を鎖で打つなどし、子どもたちが「あぁ、フセイン師!」と叫ぶ。中には、自責の念から鎖で自らを激しく打ったり、頭皮を刀で切る人もいる。
地元当局によると、2006年にはアーシューラーの行事に参加するため300万人以上がフセイン師の墓のあるカルバラにあつまった。写真は28日、自分の背中を傷つける信徒ら。(c)AFP/ALI AL-SAADI