【8月28日 AFP】女子が教育を受ける権利を訴えて昨年10月にイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」に頭部を撃たれ重傷を負ったパキスタンの少女、マララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さん(16)が、2013年の「国際子ども平和賞(International Children's Peace Prize)」受賞者に決まった。オランダ・アムステルダム(Amsterdam)に本拠を置く児童権利擁護団体「キッズライツ財団(KidsRights Foundation)が27日、明らかにした。

 マララさんには、オランダのハーグ(Hague)で9月6日に行われる授賞式で、イエメンの人権活動家で2011年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したタワックル・カルマン(Tawakkul Karman)氏から賞が手渡される。

 頭部の負傷に勇敢に立ち向かい、7月には国連(UN)で演説を行ったマララさんは、今年のノーベル平和賞の有力候補の1人と目されている。一方、母国パキスタンでのマララさんに対する見方はさまざまだ。マララさんを国の英雄とたたえる人が多いが、「西洋」の考えを広めていると批判する人たちもいる。

 キッズライツ財団が実施している国際子ども平和賞は、ミハイル・ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)元ソ連大統領が2005年にローマ(Rome)でノーベル平和賞受賞者世界サミット(World Summit of Nobel Peace Laureates)の議長を務めた際に創設されたもの。この賞は世界的に高く評価されており、受賞理由に関連したプロジェクトの資金として10万ユーロ(約1300万円)相当が贈られる。(c)AFP