【7月23日 AFP】カナダの首都オタワ(Ottawa)でイヌにかまれた女性が、まれにしか見られない感染症にかかり、左腕と両足を切除する手術を受けた。現地紙オタワシチズン(Ottawa Citizen)が22日、伝えた。

 腕と足を切断したのは、4人の子どもがいるクリスティーン・カロンさん(49)。飼い犬の3歳のシーズーと手綱の引き合いになった際、イヌが誤ってカロンさんのくるぶしに「擦り傷」を負わせたという。さらに、そこに同じくカロンさんが飼っている他のイヌ3匹が来て、カロンさんの傷をなめた。「たいしたことはないと思っていた」と、カロンさんは同紙に語った。

 だが数日後、カロンさんは昏睡状態に陥った。6週間後、病室で目覚めたカロンさんは、感染症が広がったために腕と両足を切断せざるを得なかったと医師から告げられた。

 感染症の原因となった細菌「カプノサイトファーガ・カニモルサス(Capnocytophaga canimorsus)」はイヌのだ液などに一般的に存在する細菌。だが、人に感染することはまれだ。カナダ公衆衛生局(Public Health Agency of CanadaPHAC)によれば、1976年以来、世界で報告されたヒトへの感染はわずか200例ほどという。(c)AFP