【7月17日 AFP】チェコの首都プラハ(Prague)で14日、野生のイノシシが街中に出没し、通行人を襲おうとした上、五つ星ホテルの窓を突き破るなどする騒ぎがあった。同市の警察が16日、発表した。イノシシは鎮静剤を撃たれ、騒ぎは収まったという。

 市警察の声明によると、14日朝に「イノシシがブルタバ(Vltava)川を泳いで渡りプラハのホテルの方向に向かっている」と通報があった。イノシシはヒルトン(Hilton)ホテルの窓を割り、警察が懸命の追跡を続ける中、市内の4地区を逃げ回った。途中、乳母車を押す母親を襲おうとしたが、警官が母子の前にバイクで立ちはだかったため、2人は無事だったという。

 その後イノシシは庭に入り、働いていた作業員たちを追い回した上に警察官にも襲いかかったが、この警察官によって取り押さえられた。他の警察官たちに金属のフェンスで押さえつけられ、獣医に鎮静剤を3度注射されるとイノシシは意識を失っておとなしくなり、プラハの森林管理業者に引き渡された。イノシシを捕まえた警察官は軽傷を負った。

 プラハ周辺の森林には、野生のイノシシが多く生息しており、近郊の町では道路を歩く姿が目撃され、庭や農地を荒らす被害が出ている。(c)AFP