【5月28日 AFP】ドイツの鉄道会社が、車両への落書き防止を目的に小型の無人飛行機を導入する。夜間の車庫で運用される無人機がサーモグラフィー映像を撮影して、落書きの現場を捉える計画だ。

 ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)は、ヘリコプター型のローター4基を備え、高解像の写真を撮影できる無人機の試験運用を間もなく開始する予定だ。

 関係者はAFPに、「落書きが最も横行している地域で導入する予定」と語った。遠隔操作で動くこの無人機は、上空150メートルまで上昇でき、最高飛行速度は54キロだ。

 昨年起きた車両への落書きで、同鉄道は760万ユーロ(約9億9400万円)の損害を被ったという。

 無人機の使用は車庫内のみとし、同国の法律を遵守して公共の場所では使用しないとしている。

 米インターネット大手グーグル(Google)は、「ストリートビュー(Street View)」のためにドイツで撮影を行った際、数千人の住民から苦情を受け、撮影画像の多くにぼかし処理を入れることを余儀なくされた。(c)AFP