【5月21日 AFP】消費財の世界的大手、英蘭系ユニリーバ(Unilever)は20日、同社が広告用に制作し、インターネット上で公開したビデオ、「ダヴ リアルビューティ スケッチ(Dove Real Beauty Sketches)」が先ごろ、動画広告の再生回数としては過去最多を記録したと発表した。これまでに世界110か国以上で視聴され、動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)やその他のプラットフォームでの再生回数は、合わせて1億1400万回を超えたという。

 同社が先月公開した約3分間のこの動画は、犯罪捜査の資料となる似顔絵を描く専門家として米サンフランシスコ(San Francisco)で活動する法医学画家のジル・ザモーラ(Gil Zamora)氏が女性たちから自身の顔の特徴を聞き、似顔絵を描くという内容。カーテンの向こうに姿を隠して座る女性たちの説明だけを聞きながら、スケッチを作成する。

 その後ザモーラ氏は、その女性たちに初めて会ったばかりの別の人物の説明に基づき、もう一枚の似顔絵を描く――するとそれは、必ず一枚目よりも美しい顔に描かれるのだ。動画では、2枚目の絵を見た女性たちが一様に驚く様子も映し出される。

 ユニリーバはこのキャンペーンについて、「何百万人もの女性たちが、自分の美しさについては自らが最悪の批評家だったことに気付かされます。それが女性たちの、心の琴線に触れたのでしょう」と語る。

 エンディングにはダヴのロゴが映し出されるが、この動画の中にダヴの製品名は一切、登場しない。(c)AFP