【4月30日 AFP】オーストラリアの北部特別地域(Northern Territory)で、ホッケー選手がヘビにかまれて死亡した。地元紙ノーザンテリトリー・ニュース(Northern Territory News)が26日に伝えた。オーストラリアには世界で最も毒性が強い10種のヘビが生息しているが、ヘビにかまれて死亡するケースはまれだ。

 ノーザンテリトリー・ニュースが伝えたところによると、ホッケー選手のカール・ベリー(Karl Berry)さん(26)は23日、練習場の近くで「茶色いヘビ」を発見。毒の無いニシキヘビだと思い込んだベリーさんは、近くで遊んでいた子どもたちから遠ざけるためにも、近くの茂みへと放り投げた。

 その後、指をかまれていたことに気付かないままランニングへと出かけたが、途中で倒れてしまい救急車で病院に搬送された。ベリーさんは間もなく死亡した。救急隊が到着したときには、ベリーさんに意識はあったという。

 救急当局者は、「約2キロメートルを走り終えたばかりで気分がかなり悪いと話していたが、聞き取りと調査の結果、彼がホッケー場からヘビをつまみ出していたことがわかった。実際、彼は指をかまれていた」と述べた。

 公式の推計によると、オーストラリアでは毎年、ヘビにかまれるケースが3000件ほど報告され、うち300~500件が血清治療の必要な事例となっている。だが死亡するケースは、平均で年に2件ほどだという。

 世界に生息する毒ヘビのうち、毒性が強い上位25種類のうち20種がオーストラリアに生息している。またトップ10は全てオーストラリアに生息しているという。(c)AFP