【4月9日 AFP】パキスタンで女性が教育を受ける権利を訴え、イスラム武装勢力に頭を撃たれたマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さん(15)が4日、パキスタン国内の少女を対象に就学支援を行うと発表した。米女優アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さんも資金援助を表明している。

 米ニューヨーク(New York)で開かれた女性の地位向上に関する会合「Women in the World Conference」で、マララさんは、ジョリーさんと女性支援2団体の協力で設けられた「マララ基金(Malala Fund)」から4万5000ドル(約445万円)を拠出し、出身地であるパキスタン北西部のスワト渓谷(Swat Valley)で少女40人(5~12歳)の就学を支援するとビデオを通じて発表した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使を務めるジョリーさんがマララさんのビデオメッセージを紹介した。

 支援活動についてマララさんは、「わたしの人生で最も幸せな瞬間」と述べるとともに、「支援の対象を40人から4000万人の少女へと広げていきましょう」と今後の抱負を語った。ジョリーさんも同日、マララさんの勇気を称え、20万ドル(約2000万円)を寄付すると述べた。

 安全上の理由から、プロジェクトの詳細については公開しない方針だという。

 女性が教育を受ける権利をめぐり活動していたマララさんは昨年10月、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」に頭を撃たれて重傷を負ったが、英国で治療を受け順調に回復している。(c)AFP