【4月6日 AFP】南米ペルーのジャングル地域で、3人の重症患者を乗せた救急機を無灯滑走路から無事離陸させようと、バイクタクシー数百台が大集結し、滑走路を照らし出した。

 地元ラジオ局が3日夜、ペルーの最貧地域の一つであるコンタマナ(Contamana)にある全長800メートルの滑走路に急いで集ってほしいと呼び掛けたところ、バイクに客用座席を備え付けて小さなタクシーに仕立てた「モトタクシー」の運転手が300人以上駆け付けた。この滑走路は照明がないため、夜間飛行設備を備えていなかった。

 患者のうち2人は出産後の女性と生まれたばかりの子供で危険な状態にあり、もう1人は男性で熱帯病にかかっていたが、全員命を取り留めた。

 ラジオで助けを呼び掛けたパーソナリティのアドルフォ・ロボ(Adolfo Lobo)さんは、「ここの人たちは昔から優しい心の持ち主ばかりなんだ」と語った。

 人口2万6000人のコンタマナの病院には救急設備がなく、空港も十分に整備されていない。(c)AFP