【3月12日 AFP】南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領(94)は健康に問題はないものの記憶に衰えが見られることが、南ア紙アイウィットネス・ニュース(Eyewitness News)に掲載された友人で人権弁護士のジョージ・ビゾス(George Bizos)氏のインタビューで11日、明らかになった。ビゾス氏は1960年代にマンデラ氏が国家反逆罪で終身刑判決を受けた裁判で同氏の弁護を務めた人物で、マンデラ氏とは1940年代から親交がある。

 掲載されたインタビューよると、マンデラ氏に変わったところはなく最近の政治情勢については理解できているが、数人の仲間が、すでに他界していることを忘れていたという。

 マンデラ氏と共にアパルトヘイト(人種隔離政策)と闘い、アフリカ民族会議(African National CongressANC)副議長を務め、政治の世界でも同氏を支えたウォルター・シスル(Walter Sisulu)氏らが既に他界していると伝えた際、マンデラ氏はうつろな表情を見せたという。シスル氏は2003年に死去している。

 マンデラ氏は、高齢に伴う各種症状に対処するための定期健診で9日に入院し、翌10日に退院している。(c)AFP