【3月4日 AFP】オーストラリアのシドニー(Sydney)で2日夜、毎年恒例のゲイ・プライド・パレード「マルディグラ(Mardi Gras)」が開催され、華やかに着飾ったゲイやレズビアンの人々がパレードをしながら同性愛者への理解と平等な権利を求めた。

 小雨がぱらつく肌寒い天候だったにもかかわらず、シドニーの同性愛者らがナイトライフを楽しむオックスフォード通り(Oxford Street)には、9000人を超える人々が集まり、山車108台と共に行進した。

 マルディグラの始まりは1978年に行われた同性愛者によるデモ行進。当時シドニーでは同性愛が違法とされていたために、当局に拘束された参加者も少なくなかった。35周年にあたる今年は、1978年に最初に同性愛者の権利を訴えて通りに飛び出した勇気ある人たちをたたえるため、当時のデモ参加者がパレードの先頭に立つ姿も見られた。

 今年は約30万人の見物客が集まったマルディグラ。シドニーでは大晦日の花火に次ぐ規模の一大イベントで、観光客にも人気があり、3000万ドル(約28億円)相当の経済効果があるという。

 今年はまた、オーストラリア軍に所属するゲイの兵士たちも初めて軍服姿でパレードに参加した。「すごく爽快な気分だよ。オーストラリア軍兵士であることを誇りに思っている証しさ」と、行進した空軍のヴィンス・チョン少佐は語った。 (c)AFP