【2月28日 AFP】欧州で牛肉加工製品の馬肉混入問題が持ち上がるなか、南アフリカではロバの肉が多くの肉製品に混入していたことが、南アのステレンボッシュ大学(Stellenbosch University)の調査で明らかになった。

 欧州での馬肉混入問題をうけて、ステレンボッシュ大が南アフリカの製品についてもDNAによる食肉検査を実施したところ、検査対象となった肉製品の3分の2以上で、記載とは異なる肉が検出されたという。

 国内の店舗や食肉店などから集めた139製品中、偽装表示されていた製品は68%に上った。多くは牛肉と称して豚肉や鶏肉が用いられたものだったが、ロバ肉や山羊や水牛など「通常は食用としない」動物の肉も複数の製品から発見されたという。

 研究を主導した同大のルー・ホフマン(Louw Hoffman)教授(動物科学)は大学のウェブサイトで、南アフリカでは加工肉製品での偽装表示が常態化していると指摘し、こうした行為は「食品表示法に違反するだけでなく、経済、宗教、倫理、健康への影響の点からも問題だ」と警鐘を鳴らした。

 調査では、ひき肉、ハンバーガー用のミートパテ、ソーセージなどで、植物の一部が混ざっていたものもあったという。(c)AFP