【2月23日 AFP】オーストラリアに住む10代の若者がインターネット上に投稿した、腰を激しく動かす集団ダンスを収めた動画が、昨年ヒットした韓国人歌手PSY(サイ)の「江南スタイル(Gangnam Style)」並みの一大旋風を巻き起こしている。

「The Harlem Shake v1 (TSCS original)」と題された31秒間の動画は、クイーンズランド(Queensland)州サンシャインコースト(Sunshine Coast)に住むスケートボード好きの若者5人が撮影し、「TheSunnyCoastSkate」のユーザー名で今月2日、動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿した。19日時点での再生回数は1200万回を超えている。

 5人は雨の日、部屋で退屈していた時に、動画のアイデアを思い付いた。動画の内容は、部屋の中央に立つヘルメット姿の1人が、米ブルックリン(Brooklyn)で活動するDJバウアー(Baauer)の曲「ハーレム・シェイク(Harlem Shake)」に合わせて突然、踊り出すというもの。その後、それまで全く無視していた他の4人を含め全員が、体を揺すったりひねったりして踊り狂う。

 動画は瞬く間に人気を呼び、多くの人々がこれをまねた動画を撮影し、ネット上に投稿し始めた。ユーチューブのブログによると、内容にかかわらず、「ハーレム・シェイク」のタイトルが付いた動画の数は、14日までに約4万本に増加。これらの再生回数は、合計で1億7500万回に上っている。

 踊りのアイデアはもともとビデオブロガーのフィルシー・フランク(Filthy Frank)さんが思いついたものだが、人気の火付け役となったのはこのオーストラリアの若者が撮影したバージョンのようだ。5人は交流サイトのフェイスブック(Facebook)に作られた「TheSunnyCoastSkate」のページで、「ダンスを発案したのは僕たちじゃないけど、自分たちなりに表現したことで、人気が出たんだと思う」と語った。

 ユーチューブによると、ハーレム・シェイクの動画は1日数千本のペースで増え続けている。職場やロッカールームで撮影したもの、兵士たちが踊るもの、電車の中やバスの停留所で、おかしな服装をした人や裸の人たちが大勢で踊るもの、全員が無視する中で1人だけが踊るものなど、様々なバージョンが投稿されている。

 投稿者の5人は、こうした反応にただ驚いているという。そのうちの1人、高校生のコーリー・ウォルシュ(Corey Walsh)君(15)は地元紙クーリエ・メール(Courier Mail)に対し、「すごくクレイジーだと思う。誰も気にもしないと思っていたのに」と語る一方で、この調子で再生回数が増え続ければ、13億回以上視聴された江南スタイルを超えるかもしれないとの期待をのぞかせた。(c)AFP