中国撮影所で1日に8回「死ぬ」エキストラ、成功の秘訣語る
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【2月5日 AFP】テレビ番組で敵役を演じ、1日に8回も「殺される」ことで成功しているエキストラがいる──。
中国東部・浙江(Zhejiang)省にある横店(Hengdian)撮影所では毎年、日中戦争での旧日本軍による侵略をテーマにした映画の撮影が行われる。
中国紙、銭江晩報(Qianjiang Evening News)によると、横店撮影所でエキストラとして働いているシー・チョンポン(Shi Zhongpeng)さん(26)は2012年、旧日本軍兵士の役を200回も演じた。シーさんによれば、配役担当者の目にとまる秘訣は「できるだけ邪悪な人物にみせる」こと。そのためにシーさんはオーディションで、少し前屈みになって凶悪な表情を浮かべるよう心掛けているという。
だが、そんなシーさんの最大の望みは、いつの日か日本兵役を脱し、抗日戦の最前線で日本軍と戦った共産党の八路軍(Eighth Route Army)兵を演じることだ。
■抗日映画が多い本当の理由
横店撮影所で2012年に撮影された映画やテレビドラマは150本に上るが、このうち48本が抗日戦線を描いたものだという。また同撮影所で1年間にエキストラが演じる約30万に上る役のうち、6割が日本兵役だった。
中国の映画産業は当局の厳しい検閲にさらされている。このため、中国の映画監督が扱えるテーマは限定されているのが実情だ。
「歴史物は扱うストーリーに限りがあるし、スパイ物はゴールデンタイム枠での放映が許可されない。こんな状況で抗日戦線もの以外に何を撮ったらいいんだい」と、あるメディア会社幹部はもらした。(c)AFP
中国東部・浙江(Zhejiang)省にある横店(Hengdian)撮影所では毎年、日中戦争での旧日本軍による侵略をテーマにした映画の撮影が行われる。
中国紙、銭江晩報(Qianjiang Evening News)によると、横店撮影所でエキストラとして働いているシー・チョンポン(Shi Zhongpeng)さん(26)は2012年、旧日本軍兵士の役を200回も演じた。シーさんによれば、配役担当者の目にとまる秘訣は「できるだけ邪悪な人物にみせる」こと。そのためにシーさんはオーディションで、少し前屈みになって凶悪な表情を浮かべるよう心掛けているという。
だが、そんなシーさんの最大の望みは、いつの日か日本兵役を脱し、抗日戦の最前線で日本軍と戦った共産党の八路軍(Eighth Route Army)兵を演じることだ。
■抗日映画が多い本当の理由
横店撮影所で2012年に撮影された映画やテレビドラマは150本に上るが、このうち48本が抗日戦線を描いたものだという。また同撮影所で1年間にエキストラが演じる約30万に上る役のうち、6割が日本兵役だった。
中国の映画産業は当局の厳しい検閲にさらされている。このため、中国の映画監督が扱えるテーマは限定されているのが実情だ。
「歴史物は扱うストーリーに限りがあるし、スパイ物はゴールデンタイム枠での放映が許可されない。こんな状況で抗日戦線もの以外に何を撮ったらいいんだい」と、あるメディア会社幹部はもらした。(c)AFP