【1月31日 AFP】お祭り騒ぎが得意な国民性で知られるオランダで、4月30日に執り行われる新国王の戴冠を祝う「忘れられない」パーティーの準備が進んでいる。

 アムステルダム(Amsterdam)のホテルは、ベアトリックス女王(Queen Beatrix)が退位を表明してから24時間もせずに予約でいっぱいになった。また、市当局にはボランティアの申し出が殺到しているという。

 アレキサンダー皇太子(Crown Prince Willem-Alexander)の国王即位式は、祝日の「女王の日」に執り行われる。女王の日は、公共の場での酔っ払い行為が容認されるため、人びとはオランダ王室を象徴するオレンジ色に身を包み、国中の路上や運河をオレンジ色に染める。時に行き過ぎて運河に飛び込んだりする人も出るが、大きな事故や乱闘が起きることはまれだ。

 28日にはオランダのマルク・ルッテ(Mark Rutte)首相でさえも、戴冠の日に盛大なパーティーを開こうと呼びかけた。首相は「今の私たちの気持ちにぴったりなパーティーを」と述べる一方で、オランダの経済状況も鑑みて過度な浪費は抑えるようにとも呼びかけている。

 アムステルダム市庁舎は、女王の退位表明の直後に発表した声明で、「アムステルダムとその市民は全オランダ人と共に、4月30日を忘れられない日にする」と述べた。市の当局者によると、即位式の日にボランティアをしたいという電話がオランダ全土からかかってきているという。

 アムステルダム観光連盟の広報担当者は「極めて華やかな1日になるでしょう」と語った。「例年の女王の日よりも多くの人がパーティーに参加します」。市中心部のホテルはすでに予約でいっぱいだという。(c)AFP/Nicolas DELAUNAY