【1月17日 AFP】イタリア南部の村サンドーナチ(San Donaci)で、飼い主だった女性の葬儀が営まれた小さな教会に2か月間毎日通い続け、礼拝に参加する忠実なイヌが話題を呼んでいる。

 伊紙メッサジェロ(Il Messaggero)が16日報じたところによると、この律儀なイヌは12歳のジャーマンシェパード「トミー(Tommy)」。飼い主だった女性は1人暮らしで、トミーと他3匹の救助犬を飼っていた。4匹のイヌたちはいつも忠実に女性の後をついて回っていたという。

 葬儀の日、トミーは教会まで女性のひつぎを運ぶ葬列にぴったり寄り添っていた。イヌたちは村が引き取って世話をしているが、トミーは毎日午後の礼拝の鐘が鳴り始めると、どこにいようと教会に駆け戻り礼拝に参列。この2か月というもの1日たりとも休むことなく、祭壇に最も近い最前列に陣取って礼拝が終わるまで静かに座っているという。

 サンタ・マリア・アスンタ(Santa Maria Assunta)教会のドナト・パンナ(Donato Panna)司祭は、今では礼拝にトミーの姿がないことなど考えられないと話している。(c)AFP