【1月17日 AFP】英国の大手スーパーで販売されていたビーフハンバーガーの肉に馬肉が含まれていたことが15日、明らかとなった。

 馬肉が含まれていたのは、英スーパーマーケット最大手テスコ(Tesco)と冷凍食品専門スーパー、アイスランド(Iceland)の英国およびアイルランドの店舗でビーフバーガーと称して販売されていた冷凍バーガー。アイルランド食品安全庁(Food Safety Authority of IrelandFSAI)が15日、馬肉の混入について発表したことで明らかになった。

 このほかアイルランド小売最大手ダンズ・ストア(Dunnes Stores)、欧州系スーパーのリドル(Lidl)とアルディ(Aldi)のアイルランド店舗で販売されていた冷凍バーガーにも馬肉が含まれていた。

 アイルランド食品安全庁によると、検査した27製品中、10製品からウマのDNAが見つかった。このうち9製品の馬肉含有率は0.3%以下だったが、テスコの低価格ブランド「Everyday Value」の冷凍ビーフバーガーには29.1%もの馬肉が含まれていた。ブタのDNAも23製品から検出されたという。

 馬肉がみつかったハンバーガーはアイルランドの2工場と英北部の1工場で生産されたものだという。 

 この問題についてアイルランドのサイモン・コベニー(Simon Coveney)農業食料相は、オランダとスペインから輸入した原材料に原因があるとの見方を示している。

 馬の肉はアジアおよび中南米、さらには一部欧州の国でも食べられているが、英国やアイルランドでは馬肉を食べる文化がないため、両国の消費者にとっては到底受け入れがたいことのようだ。

 事態を受け、デービッド・キャメロン(David Cameron)首相は16日の議会で、「極めて不快なニュース」と懸念を表明し、食品基準庁(Food Standards AgencyFSA)に調査を指示したことを明らかにした。(c)AFP