【12月11日 AFP】8日に決勝が行われ白人女性が優勝したミス・フランス・コンテストについて、同国の黒人権利団体は出場者の顔ぶれがフランスの人口構成を反映していないと批判している。

 今年のミス・フランス・コンテストでは医学生でミス・ブルゴーニュ(Miss Bourgogne)のマリーヌ・ロルフェラン(Marine Lorphelin)さん(19)が、ミス・タヒチ(Miss Tahiti)のイナリニ・デロンジョー(Hinarini de Longeaux)さんをわずかな差で抑えて優勝し、ミス・フランス2013(Miss France 2013)に選ばれた。

 ロルフェランさんはブルネットの髪を持つ白人女性、デロンジョーさんは褐色の肌の女性だ。ファイナリスト33人のうち人種的少数派の女性は8人で、このうち6人が南太平洋や中米カリブ海にある仏海外県や特別自治体の出身者だった。

 この結果について、フランスのアフリカ・カリブ系団体の連合体「CRAN」のルイジョルジュ・タン(Louis-Georges Tin)会長は10日、アフリカおよび北アフリカコミュニティ出身の出場者が少なかったことを批判する声明を発表した。

 黒人女性を対象とするコンテスト、ミス・ブラック・フランス(Miss Black France)の創設者、フレッド・ロワイエ(Fred Royer)氏との共同声明の中でタン氏は、「現代フランスの人口構成がこのようなイベントに反映されていないことは非常に大きな問題だ。アフリカ系フランス人の存在そのものを否定することにつながる」と批判した。

 声明はさらにこう続いた。「ミス・フランスの世界は、フランス本土以外の出身でなければ黒人は出場できないかのような旧態依然ぶりだ。北アフリカ系で出場したのは1人だけで、それもすぐに落選した(彼女がイスラム教徒だったことも関係あるのだろうか?)」、「結局のところ、ミス・フランスは年の瀬に永遠なるフランスの尖塔に降り積もる雪のように真っ白なのだ」(c)AFP