【10月29日 Relaxnews】中国の北京(Beijing)、新疆ウイグル(Xinjiang Uighur)自治区、チベット(Tibet)自治区に向かう列車で、全乗客を対象とした身分証明書検査が23日から始まった。国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が先週伝えた。

 セキュリティー強化を目的としたもので、全ての切符購入者に氏名を登録させた上で乗車前に身分証を検査する。切符の氏名と同じ身分証明書を提示できなければ乗車ができない。ニュースサイト「シナ・イングリッシュ(Sina English)」によれば、これまで身分証のチェックを受けていた乗客は全体の5%のみだった。

 国営新華社(Xinhua)通信が前年12月に伝えたところによると、中国鉄道当局は切符購入時に身分証明書の提示を義務化する実名登録システムを既に導入している。乗車時の検査が行われることになった背景には、切符を買い取り高値で売りさばくダフ屋の取り締まりに当局が乗り出したことがある。

 切符のダフ屋行為は連休シーズンに特に横行している。チャイナ・デーリー紙の前月の報道によると、今年9月30日から10月7日までの大型連休には、鉄道警察当局によるダフ屋や偽造チケット販売業者の摘発が全国規模で行われた。(c)Relaxnews/AFPBB News