【10月9日 AFP】共産党による1党支配のベトナム政府はこのほど、首都ハノイ(Hanoi)の共産党員らに対し、贅沢な結婚式を禁止する通達を出した。豪華絢爛な挙式が市民たちの反感を買っているためだ。

 8日にハノイ市のウェブサイトに掲載された通達によると、招待客の数は新郎新婦、双方合わせて最大600人に制限され、5つ星ホテルなど高級会場での挙式を避けることが記されている。また、党員による豪華な結婚式は「世論の怒りを招き、個々の党員の権威を著しく損ねている」と指摘した。

 ベトナム政府は、低調な経済に加えて党幹部を巻き込んだ相次ぐ汚職スキャンダルで高まる市民の不満を抑えようと、数か月前から汚職撲滅の取り組みを続けている。

 贅の限りをつくした結婚式は、ベトナムではよく見られる。招待客が1000人に上ることもざらだ。 

 しかし、政府が通達を出したところで実際に規則が守られるかどうか、疑問視する党員もいる。ハノイに住むある43歳の党員は、「ベトナム政府は法律作りには慣れている。でも、法が適用され厳守されるかといえば、それは別の話だ」と語った。(c)AFP