【10月5日 Relaxnews】中国で連休中に開かれる結婚式への出席を好まない人々が増えていると、英字紙チャイナ・デーリー日曜版(China Daily Sunday)が伝えている。ご祝儀が膨大な額になるのが、その理由だ。

 今秋の中国は中秋節と国慶節がつながり、9月30日から10月7日まで8日間の大型連休となったが、ある会社員女性は、この連休中に出席する結婚式が5回もあるという。このため給料のほぼ半分が結婚祝いに消え、自身の休暇に充てる予算を大幅に減らさざるを得なくなった。

 中国では中秋節や国慶節など、休み期間中の結婚式が好まれる。幸運が多く訪れると信じられているためだ。その一方で、こうした慣習によって休暇費用に結婚祝いの出費が加わり、経済的な負担を覚える人も少なくない。

 1950年代の中国では、結婚式の贈り物は卵や鏡、ちょっとした食べ物など、ささやかな物が普通だった。だが1980年代に入り、人々は結婚祝いとして現金を贈るようになったと、華南師範大学(South China Normal University)のタン・ファン(Tan Fang)教授は言う。

 1990年代には贈り物の習慣は廃れ、結婚祝いはほとんどが現金に取って代わられた。近年では、結婚式1回の祝儀代は200~500元(約2500~6300円)ほどかかる。ご祝儀の金額は都市によってまちまちだ。

 中国家庭金融調査研センター(Survey and Research Center for China Household Finance)の調査によると、2010 年の結婚祝いを含む慶弔費は、都市部で1世帯あたり2642元(約3万3000円)、農村部では同2228元(約2万8000円)だった。また、同年の1人当たり可処分所得は都市部で1万9109元(約23万9000円)、農村部が5919元(約7万4000円)となっている。(c)Relaxnews/AFPBB News