【10月3日 AFP】タイで最も愛され、そして最ものんびりしたリアリティー番組の1つが9月30日に幕を閉じた。  番組の主役は、タイ北部チェンマイ(Chiang Mai)の動物園で2009年に誕生した雌のジャイアントパンダ「リンピン(林冰、Linping)」。同国の衛星・ケーブルテレビ放送局「トゥルービジョンズ(TrueVisions)」が専用チャンネル「パンダ・チャンネル(Panda Channel)」で約3年間にわたって飼育施設内の様子を生放送していた。  同放送局はこのほど、新チャンネル拡充を理由に放送終了を決定。パンダ・チャンネルは多くのファンに惜しまれながら、その歴史に幕を下ろした。  よく同チャンネルを楽しんでいたという視聴者(54)は、「とても残念です。この番組を見るとリラックスできました。特に仕事でストレスを抱えている人はそうだったと思います」と惜しんだ。  リンピンは、中国から借りた2頭のパンダに交配させる数年間の努力が失敗に終わった末に人工授精で産まれた。視聴者数の公式なデータは出されていないが、リンピン誕生時に国民の間で巻き起こった「パンダ・フィーバー」は、現在ではいくぶん落ち着いているようだ。  動物園関係者によると、リンピンの様子はインターネット上であと1か月の間は見ることができるという。(c)AFP