【9月15日 AFP】仏セレブ情報誌「クローザー(Closer)」に英国のキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)のトップレス写真が掲載された問題で、ウィリアム英王子(Prince William)とキャサリン妃は14日、同誌をプライバシーの侵害で仏裁判所に提訴した。

 これに対しクローザー誌編集者はAFPの取材に、問題の写真は「少しもショッキングなものではない」と述べ、写真掲載の決定を弁護した。

 一方、英王室は王子夫妻が予定通りシンガポールに続いてマレーシア、ソロモン諸島、ツバルを訪問するとのコメントを発表した。王子夫妻のアジア太平洋諸国歴訪は、エリザベス英女王(Queen Elizabeth II)の即位60周年記念行事の一環。

 先に英王室関係者はAFPに対し、ウィリアム王子とキャサリン妃が 写真掲載に「怒りと不信感」を抱き、クローザー誌は「一線を越えた」と考えていると語っている。

 王子夫妻に同行する関係者も、今回の事件はダイアナ元妃(Princess Diana)が1997年にパリでパパラッチから逃れようとして自動車事故死した当時の過熱報道を彷彿させると述べ、「時計の針が15年前に逆戻りした」と遺憾の意を示している。

 ウィリアム王子は、母親の死はパパラッチに責任があると考えているとされる。

 また、デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相も報道官を通じて、王子夫妻のプライバシー権を擁護するコメントを発表。首相に近い筋によると、キャメロン首相も英王室と同じ悲しみを感じているという。(c)AFP/Danny Kemp