【9月6日 AFP】スペイン国営のRTVEテレビは5日、同国中北部バリャドリード(Valladolid)でスター闘牛士が出場して行われた闘牛のもようを生中継した。同テレビが闘牛を放送したのは6年ぶり。

 RTVEは2006年、放送権料の高騰、視聴者数の減少、子供がテレビを見る時間帯にあたることが多いことなどから闘牛の放送をやめていた。当時RTVEの内規には闘牛は暴力的で子供の視聴には適さないと書かれていた。

 しかし前年12月に政権を取った国民党(Popular Party)政権が任命したRTVEの新執行部はRTVEの内規を変更し、闘牛を「動物に対する暴力」のカテゴリーから除外した。

 闘牛ファンは今回の動きを歓迎しているが、動物愛護団体は法的措置も辞さないと反発している。

 スペインの闘牛人気はかなり以前から陰りをみせており、全国紙パイス(El Pais)が2010年に行った世論調査では回答者の60%が闘牛に反対だと答えた。

 スペインではカナリア諸島(Canary Islands)に続きカタルーニャ(Catalonia)州が全国で2番目に闘牛を禁止したことを受け、同州バルセロナ(Barcelona)の闘牛場では2011年9月に最後の闘牛が行われた。(c)AFP