【9月3日 Relaxnews】シャイな子どもは、おしゃべりで外向的なクラスメートと比べて就学前教育において存在感を失うリスクが高まり、学習能力に問題が生じる可能性もある――前週、米学術誌「学校心理学ジャーナル(Journal of School Psychology)」でこのような内容の研究論文が発表された。

 新学期の初めにシャイで内気な行動を見せる子どもは、スタート時に不利な状況となるだけでなく、年間を通じて学習ペースが落ちる傾向も伺えるという。

 論文の共同執筆者、米マイアミ大学(University of Miami)のエリザベス・R・ベル(Elizabeth R. Bell)氏は声明の中で、「とても内向的な子どもたちは『教室内での存在感が薄くなる』傾向にある。このような子供たちは問題を起こさないが、この時期の唯一の学びの場とも言える教室で活動や交流に積極的に関わろうとしない」と述べている。

 研究では、米国に住む3~5歳の就学前幼児、約4420人のデータを分析し、感情および行動面での特性と学習の進み具合について、教員による年3回の評価が行われた。

 研究ではこのほか、(幼稚園における)年長もしくは女児の方が、問題行動を起こす傾向は低く、社交・言語・計算の能力も高かったとされ、就学前教育での環境によりうまく適応できるようだという。

 一方、オーストラリアで発表された最近の研究では、子供たちが成長して幸福な人生を送るために必要なのは学業での成功よりも、強い社会的ネットワークだとの結論が出されている。この研究では、子どもが周囲に与える好感度、1人で過ごす時間の長さ、親子および対人関係、そして若者同士の集まりやスポーツクラブへの参加度合いなどが調べられた。(c)Relaxnews/AFPBB News